映画おじさんの絶品クリームシチュー

雑なテンションで映画の感想を書き連ねる、万年凍結ブログです。

ミッション:インポッシブル/フォールアウト 感想

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半年ぶりくらいに更新してしまうほど良かった・・・

 

f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain サービス精神の塊。観客への「おもてなし」に落涙してしまう。

ミッション:インポッシブルは今作で6作目になるわけですが、僕の中で最早「人気シリーズの最新作」ってのは言わばイベントごとみたいな位置づけでした。すなわち、前作のクオリティを凌駕し続けることを求めるというよりは、シリーズが続いてくれること自体が幸せでそれを鑑賞できることに意義がある…という考え方です。

しかし鑑賞後、そんな僕の甘っちょろい考えは、このシリーズに対して非常に失礼だったと反省しました。この映画、いったいどこまで楽しませてくれるの!!!??サービス精神すごすぎじゃない!?!?!?!?!?????

 

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まず何より、各シークエンスに対する満足度が半端じゃない。

臨場感溢れるカーチェイスシーンでは、決して「見飽きた」とは言わせない新鮮さに満ちており「一寸違えば即死だ」という恐怖感がしっかりはらんでいる。

敵の裏をかくための駆け引きのシーンでは、何が嘘で何が真かわからなくなってクラクラさせてくれる。

敵を追い詰めるためにイーサン・ハントが全力疾走するシーン一つとっても、ユーモアに溢れていて思わず笑顔になってしまう!!

 

そしてそして、極めつけのクライマックスですよ!!!!!!!

 

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まあぶっちゃけてしまいますと今作も、ご多分に漏れず「あと3秒、あと2秒・・・間に合うのか!?間に合わないのか!?」という定番な展開が終盤に用意されてるんですよ。それ自体は間に合うにせよ間に合わないにせよ、正直どっちでもいいくらい我々は食傷してるように思います。何なら「またこれかよ」と少しゲンナリしてしまいかねない、親の顔より見てきたお決まりの流れ。でも、でもね!この映画はそういう展開でも(否、だからこそ!)もんんんんんんんんんのすっっっっごく楽しませてくれるんですよ!!!!!!!

これでもか、これでもかと矢継ぎ早に起こるダイナマイト級のアクション!!!!その一つ一つに対して、どんな見せ方をすればもっと楽しめるか、どんなシチュエーションならもっとハラハラするかと、随所で凝らしに凝らされた工夫の数々!!!!そして何より、文字通り命をかけたトム・クルーズの体当たり演技!!!!!!!

あの度肝を抜かれるヘリコプターアクションに加えて最後の最後はタイマン一騎打ちまで用意してくれる抜け目のなさ!!!!

もうこの辺り、まだその顛末がどうなるか見届けておらずハラハラシーン継続中にも関わらず、僕はもう既に満面の笑みで「最高~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!」と叫びだしたくなってしまいました。だってもう、楽しくて楽しくて!!!楽しくて!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

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エンドクレジットと共にいつものテーマが流れ出した時、僕は劇場の大画面に向かってお礼を言いたくなりました。それは、細部の隅々まで心遣いが行き届いた「おもてなし」を受けさせて頂いたことに対する感謝。高級旅館で接客の素晴らしさだけで感激してしまう、そんな感覚。

 

先日、「カメラを止めるな!」を鑑賞したとき、僕は「映画が好きで良かった」と思うと同時に、そのあまりの楽しさに「映画を観てこんなに楽しい気持ちになれることなんて、少なくとも今年はもう無いんだろうな」というアンニュイな気持ちにさえなってしまったのですが。なんと数週間後のうちにもう似たような気分を味わえてしまった…!

まあこんな言い方するとそれぞれの評価にズレがある人から反感を買いがちなので、褒めるにしても貶すにしても他の作品を引き合いに出すのはあまり良くないですかね。

 

例によって「トム・クルーズの独壇場すぎる」という意見も頷けますが、それでも終始しっかり仲間全員が互いを信じ、誰一人欠けてはならないという舞台立てを用意してくれていたと僕は思うので、それも嬉しかったですね。中でもベンジーの首吊り芸は最高でした。だからこそ余計に惜しむらくはブラントが不在でありそれに説明がないことですよね。

あと、脚本は確かに批判的な意見も納得してしまいます。(今回の根本的な原因となる冒頭の凡ミスが、あまりにもド三流すぎて笑ってしまったのは事実。笑)

でも僕はもう結果的に全然気になりませんでした!だってこんなに新鮮な画を2時間半にわたって見せてくれたんだもの。この映画は最高だったと声高らかに言いたい!!!!!!!!! ありがとう、ミッション:インポッシブル!!!ありがとう、トム・クルーズ!!!!!

 

おわり

 

 

 

 

ちはやふる 結び 感想

なんだこれはーーー!!!今年ベスト級の大傑作が生まれてしまった!!!!(クソ長文ごめん)

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本記事のネタバレ:核心を避けつつ細かなシーンなどには言及してしまいます。

 

f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain お前ら全員が大好きだ!登場人物への愛が止まらない。

だいたい下の句上映から2年ほど経ての続編が本作だったわけですが、開幕数分でもう僕は笑顔が止まらなくなりましたね。あああああ帰ってきた帰ってきた帰ってきた!お前ら久しぶりだなーーー会いたかったぞ!!!元気にしてたのか?全然変わらねぇなあ!!!…と、気分は完全に、帰省中における旧友との再会でした。

特に部員のちょっとしたギャグっぽいやりとりなんかも前作譲りで大変懐かしくて。例えば初っ端から放たれる「彼は"感じ"が良い選手と言えるでしょう」「あいつ感じ悪いな」という言葉遊びギャグなんかも切れ味がたまらんよね。上の句、下の句もそうだったけれども、要所要所のギャグが全く上滑りしないんですよね。この、思わずフフッとなってしまう小気味良いやり取りから「ちはやふるの世界に帰ってきた!」という実感を得たりもしました。

 

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ところで、実はわたくし、上の句と下の句で太一くんをあまり好きになれなかったのです。詳しい理由は当時書いた記事をご覧いただきたいのですが、どうしても彼の行動が未熟すぎるように思えて、「お前に千早はまだやれねぇぞ!」という謎の保護者目線で観ていたんですよね。

それに対して本作と言ったらもう、もう、もう・・・!!!僕が下の句で感じた「結局お前は本当にかるたが好きなのか??」という疑問に、完璧な形でアンサーしてくれました!!!もう、心の底から言える。俺は太一も大好きだ!!

今作は千早の物語であると同時に、間違いなく、太一の物語でしたね。

 

当時の記事はこちら。ほとんど太一へのヘイトと若宮詩暢ちゃんへの愛で埋まってます

ここから太一が成長し、ただの嫉妬野郎ではなくなったことがとても嬉しい。

ともかく!二十人近くいる登場人物それぞれにここまで気持ちが入れ込んでしまうことは極めて稀で、自分でもどうかと思うくらい、とても他人とは思えなくなってしまう。本作の魅力はそこに集約されると思います!!!

 

f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain 箇条書きで順不同に印象的なシーンを羅列するコーナー

更にここからは「あのシーンが良かった、このキャラが良かった」と殴り書き散らかします。

 

・過去作の上の句では「白目むいて気絶」というぶっ飛んだ演技をやってのけた広瀬すずですが、今作でも「笑顔を保ったまま変な体勢でフリーズしてそのまま崩れ落ちる」という離れ業をカマしてて、やっぱ広瀬すずは最高に信頼できる女優だなと思いました。「なんたる美人の無駄遣い」とは奏ちゃんの言葉。

 

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 ・かるた部が新入生集会で活動紹介をするシーンにて、登壇前の舞台袖で五人が円陣を組んで掛け声を発していくも太一だけがぼんやりしてて言い逃すというくだりがあるんですけども。これ、彼の浮かない心象を描いてるのは当然ながら、実はラストの試合と呼応するんですよね。 俺はもう迷ってないぞ!という。やっぱりお前は部長だよ…。

 

・新しく入った筑波くんの見せ場も良かった。入部当初はサイコパスかと思うほどに部内の輪を乱しまくってた筑波くんですが、これまた話が進むにつれて魅力的なキャラクターとして昇華されておりました。何よりやっぱり、あの北央との団体戦ですよね。あそこは肉まんくんの株も急上昇よ!肉まんくんと筑波くんのコミュニケーションはちぐはぐで、戦況も絶体絶命のピンチ、更には言葉も交わせなくなった状態からの、あの、「バシン!バシン!!」という効果音だけで伝わる二人の共鳴よ。言葉はなくとも、筑波くんの中で、初めて、個人戦団体戦になった瞬間。最高でした。

 

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・対して、少々説明過多に感じてしまった箇所も無きにしもあらず。例えば試合中に千早の手の動きがわかりやすく変化したシーンがあるのですが、そこで観戦側が「あの動きは云々…!」と説明しちゃうんですけど、個人的にはいちいち言わなくてもわかるよ~・・・って感じでした。例えば解説席に座る当事者がハッと目を見開くとか、その程度でも良かったような。・・・うーん、しかし前作補完せずに結びが初見の人もいるわけだしな。わかりやすさは正義だしな。そこにケチをつけちゃダメかもしれないですね(じゃあなんやねんこの文章)

 

・急に細かな話をしますが、試合にて千早の実力を示す場面で使われた演出のロジカルさも痺れたんですよね。かるた素人の僕ら観客に対して、「速度」以外で、千早の強さを表現した点に脱帽しました。まばたきするほど一瞬のうちに、彼女がどれだけの情報量をどうやって処理した結果、どこへ向かって手を動かしてるのか。どんな次元で戦ってるのか。わかりやすーーーーーい!!!!

 

f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain 満を持して若宮詩暢ちゃん(役:松岡茉優)の話していいですか????? 

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 いやーーーもう僕ぶっちゃけ若宮詩暢ちゃんを観に行ったってくらいのレベルで若宮詩暢ちゃんに骨抜きなんですけども。これがなかなかどうして、出演シーン自体はそれほど多くない!!ガーン!!!

それでも余りあるほどこの映画が最高なのは既に延べてきたとおりですが、輪をかけて、数少ない若宮詩暢の登場シーン全てが最高にも程がある!!!松岡茉優さんの演技がすごすぎて、若宮詩暢ちゃんの口から出る全ての言葉が言霊と化してるように思えました。吐く言葉全てがパンチラインとはこのことです。

「どちらさんです?」とかもう、たまらねーーー!!!たまらねーーー!!!ズドドドドドドカーーン!(あ、これは良すぎ帝国が建国された効果音ですね。)(良すぎ帝国とは僕の独自の表現ですね。)

あれだけ男前な発言をしつつ、ゆるキャラマスコットの前ではポンコツと化すのがもう・・・もう・・・たまらん。なんなんだ。なんなんだというんだ、詩暢ちゃん・・・世界はそれを・・・「萌え」と呼ぶんだぜ・・・・

 

f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain ごめん手短にまとめたかったけど止まらんわ 言い足りないこと言わせて

いやーーーー全然言及できてないところが多すぎるーーーー「しのぶれど」と「こいすてふ」を巡る話とか、上白石萌音ちゃんまた可愛くなったんじゃないの問題とか、伊織(いお)ちゃんという準クイーン新キャラがめちゃくちゃいい味出してる話とか、いっぱいしたい! もう十分すぎるくらい冗長で読み飛ばし不可避なクソ長文書いてるのにまだまだ言い足りないーーーーー

北央高校の新たな部長をヒョロくんが担って、須藤さんの意志を背負って声裏返らせながら鼓舞するシーンとか、すごい一瞬だったのにめちゃめちゃ感動したよね とか!!!!言いたりないーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

あと「しのぶれど」を千早と伊織ちゃんが送りあったけど、得意札って自陣に置いておくのがセオリーじゃないの?みたいな疑問もあるんですけど、軽く調べたところそれは戦況によって細かく分かれるみたいですね。奥が深い。

 

あとは、伊織ちゃんの提出した用紙が達筆すぎて逆に読めないネタとかめっちゃ爆笑した話とかも言いたりないーーーーーー告白を秒殺する新のくだりが天丼にも程がある話とかしたいーーーーーーーーーーーー!!!!(褒めてます。)

 

あと、菫ちゃんが太一の恋心に最悪な方法で介入した件についてお咎めなしという問題に対して、僕はある程度肯定派だという話もしたい!

軽率すぎる、相手の気持ちを考えていないという意見は勿論正しいが、そもそも恋愛という戦場に勝つため自分の容姿を磨き続け、日々相手へのアプローチを怠らない彼女は、ちゃらんぽらんどころかむしろ、逆。ストイックに努力してると言えるでしょう。

しかも、あれほど事が深刻化してからでも奏ちゃんへ打ち明けたことからも彼女を根っからの性悪とはとても思えない。それら全てを抱擁して奏ちゃんは優しい言葉で励ましたんだと思う!

だから、「菫ちゃんは恋愛目的で入った割には一瞬でかるたに向き合ったね?」と少し思ったりもしたけど、きっかけさえ掴んでしまえば、先に述べたとおり菫ちゃんの一点に向かって努力を怠らない性格からすれば不自然ではないということですね。

 

あ、やべえ周防さんについて一度も触れずにここまできてる!!!彼も最高でしたよ…ステータスてんこ盛りのミステリアスイケメン最強…

 

ああ、もうダメだ 僕はもうだめです ちはやふる三部作を好きになりすぎた 許してくれ

何から何まで大好きだ・・・

 

細かな点にツッコミ入れたらキリがないとも思うんです。

太一くん、もし奏ちゃんがケガしてなかったらどうするつもりだったの?とか、でも、もうそんなん知るか。俺はちはやふる結びが大好きだーーーーーーーーーーーーーーー若宮詩暢ちゃんーーーーーーーーあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ許してくれええええええええええ (おわり)

15時17分、パリ行き 感想

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ボスラッシュとでも言わんばかりにビッグタイトル同時公開を迎えた異常な今週末。映画ファンの皆様は「分裂したい!」と嬉しい悲鳴を上げていることでしょう。僕もその一人です。映画の日である本日3月1日は、早めに仕事を終わらせて手始めに「シェイプ・オブ・ウォーター」、「15時17分、パリ行き」の2本をハシゴしてきました。

どちらも大変楽しめたのですが、今回は、ロッテントマト等で随分と批判意見が多数見受けられる本作について、「いやいやめっちゃ良いやん!」と思った私が肯定的感想を残すべく筆を執りました。(キーボードやけどな。)

 

f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain 洗練された、「足し算に甘んじない演出」について。

本作を鑑賞して、またしても、イーストウッド監督が信頼できる巨匠であると再認識してしまいました。特にそう感じた理由として、実話に基づいた物語を彼が映画化する際に演出を「盛る」行為が極限まで控えられているからだと思います。

前作「ハドソン川の奇跡」を鑑賞した際にも言及しましたが、クリント・イーストウッド監督は演出を足し算で構成しないのです。凡百の考え方であれば、観客を退屈させないようにする場合、「演出を足し算」してしまいそうなものですが、彼の作品は驚くほどにあっさりしているのです。

(かなり似たようなことを、ハドソン川のときにも書いてます。)

 

例えば、テロが発生してから終りを迎えるまでの一連のシーンなんかを観れば顕著です。彼らがテロリストと対峙する際も、過剰なスローモーションなんて絶対に差し込まれる余地がありません。的確な画角、的確な演技指導、的確な美術…それらの洗練された演出を前に、スリリングさを引き立たせるような効果を「盛る」必要性がないのです。余分な演出は当たり前のように排除されています。

「事実は小説より奇なり」とは少し違いますが、彼らの勇敢な史実そのものが映画的演出なんかよりも十分すぎるほど我々の胸を打ち、勇気づけてくれるのですね。

 

f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain 実人生に日常と非日常の線引きなんて存在しない。

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予告編詐欺とまでは勿論言いませんが、鑑賞した誰もが構成のバランスに驚くかと思います。というのも、本作は作中、事件自体よりもむしろ発生するまでのシーンにかなりの時間を費やしているんです。

少年時代を描く回想はまだしも、時系列が現在に追いついてからでさえ、フランスまでに経由した旅行のディティールもしっかりと描かれており、「このシーン、要る???」と感じてしまうほどのウェイトを割いています。この辺も賛否が分かれるところでしょう。

ただ、私はそれらも含めて肯定的に捉えておりまして、というのも、この構成は実人生においても重ねられると思うからです。

そもそも生活に「本編」も「前段」もありません。代わり映えしない日常も、取り返しのつかない境遇も、チャンスもピンチも、必ず予兆が付きものだというのは、勘違い甚だしい。だから、ただ楽しいだけの旅行の時間も、突如訪れる予期せぬ事態も、対等でフラットに描かれている。たしかに「中だるみする」と言ってしまえばそれまでですが、私は欠点ではないように思います。

 

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「さっきまであんなに幸せだったのに。」「さっきまであんなに苦悩していたのに。」「あの時の自分はこんなことになるなんて露ほども思わなかっただろう。」…現実って実はそんなことばかりなのかもしれません。

そしてここからが重要で、彼らはその「露ほども思わなかった事態」に対して、あれほど勇敢な行動を取れたということなんですよね!!これが本当にすごい。

結局のところ、咄嗟に取れる行動というのは、普段の生活習慣や信条や性格など、自分を構成する全ての延長線上にあるものなんだと、この映画が教えてくれました。

ここぞという瞬間に正しい行動を取れるかどうかは、生まれた時から今に至るまでの行動で決まるということ。行動は一瞬だが、その行動を取るための思想は一生の積み重ねだということ。それこそが、この映画から学んだ一番の内容でした。

特に、「最近オレようやく柔道がわかるようになってきたんだ!」と嬉しそうに語るスペンサーの伏線なんかがとてもわかりやすく効いており、それらをより強く実感させてくれたのだと思います。

 

ちなみに史実を調べたところ、乗務員らは客を見捨てて自分達だけ乗務員室に避難して内側から鍵をかけており、客の開けてくれという懇願も無視していたそうです。これもまた逆の意味で、咄嗟の状況こそ人間性が露呈するのだという一幕ですね。ただ監督は彼らを糾弾する意図はなかったでしょうから、その辺りを省く判断も頷けます。

 

過去の行動によって今があり、今後の行動によって未来が決まる。それは、平凡な日常であろうと、予期せぬ事態であろうと、そこに違いは無いのかもしれない。そんなことを考えることが出来た大切な一作でした。

・・・なんか今回はテンション低めでつまらない文章になってしまったかもしれません。次は頑張ります(?) おわり 

犬猿 感想

お久しぶりです。(記事を書く度に言っているやつ)

「ヒメアノ~ル」の吉田恵輔監督による最新作「犬猿」が、とてもおもしろかったのでメモ程度に感想を殴り書きます。

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本記事のネタバレ:明確な表現は避けつつも、ぼんやりとネタバレします。ご注意ください。

f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain キャスティング素晴らしすぎ問題

とにかくキャスティングの妙だけで十分過ぎるほど「観てよかった!」と思わせてくれる映画だった。中でも筧美和子は、恐ろしくハマってたな~~~~~~。

そもそも筧美和子といえば私の中で、「"とんねるずのみなさんのおかげでした"に時々登場するおっぱいの大きなタレント」という程度の認識でしたが(ひどすぎる)、本作は彼女のアイデンティティをフルに活かしていて本当に最高だった。

これは彼女にとって大変失礼な物言いだけど、本作は「演技が良かった!」というより「キャスティングが良かった!」って感じなんだよな。だから今後の彼女の女優人生において、本作以上の代表作は金輪際訪れないのではないかと不安になるほどだった。

あれは演技というより、筧美和子の素なのではないか。素を振る舞えばそれが役に昇華されているのではないか。それほどチート級のずるいキャスティングだと思いました。あえて気になる点を挙げると、本気でブチギレてるときでもちょっと可愛すぎた感はあるけど、そのバランスは意図的なのかもしれないですね。

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予告シーン、役名じゃなくて「筧美和子」とだけテロップが出るから、輪をかけて素のように見える。

 

f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain 現代版トムとジェリー説を提唱したい

心の底から憎しみ合っているかのような兄弟(姉妹)描写の末に、とても暖かい着地点に向かっていくかと思いきや、最終的には・・・!? ってな感じのラストなわけですが、皆さんはあのラストをどのように捉えましたでしょうか。

受け手によっていろいろな感想が湧き上がる面白いラストだと思うんですが、僕の場合は一言で申し上げて「もうお前ら四人で勝手にやってろよ!!!笑」といった感じでした。

だから僕個人としては、あの4人は、トムとジェリーなんだなって思いました。(語弊にまみれた表現)そしたらなんかもう、この映画の登場人物がみんな愛くるしく見えて、余計に「この映画好きだなーーーー」って思いながらエンドロールを眺めていました。

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f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain 笑っていいんだか、笑っちゃいけないんだか。

この映画の更に特筆すべき魅力として、どのシーンも「面白い」のですよね。

「俺はノーチェンジの卓司って呼ばれてんだぜ」とか声を出して爆笑したし、小さいTシャツお土産攻撃などなど、姉妹喧嘩はどのシーンを取っても常にユーモラスで面白かったです。

特に、終盤に用意されている家族と親戚のDVD鑑賞会シーンなんかはもう、画面の向こうの居た堪れない空気が劇場全体にまで伝染して、観客側も「このシーンで笑っちゃだめだ・・・」という謎の緊迫感で静寂に満ちていました。でも、目の前で巻き起こってる「惨劇」は我慢できないほど面白い絵面だったりするからもう、最高。僕はこらえきれずに身体をプルプルさせてました。

惜しむらくは、不良でめちゃくちゃ怖い設定の卓司兄ちゃんが途中から割りと普通に優しい兄ちゃんに見えてしまう箇所があったことですが、このギャグの盛り込み方でバランスを保つのは難しいところですね。

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強いて言うならば、終盤に登場する子役演出に若干の薄ら寒さを覚えてしまったことや、脚本が勢いで強引に突き抜けてる感の否めなさは無きにしも非ず。

とはいえ、笑いもハラハラもたくさん享受しましたし、ドハマりしてる筧美和子を堪能しましたので、「文句を言ったらバチがあたる」と思えるほどには、楽しめました。

最後の最後には「もうお前ら勝手にやってろ!」と笑って見届けられるアッサリ感。漫才で言うところの「やめさせてもらうわ!」に似たテンションで、劇場を後にしました。僕は大好きです。

 おわり

2017年 映画ランキング

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毎年恒例でついに4年目、2017年に観た映画を振り返りながら私的トップ10ランキングをご紹介する記事です。(思い切り遅刻しての今更感も毎年恒例…。)

 

ランキング対象はブログに感想を投稿した7作品に留まらず、2017年劇場へ足を運んで鑑賞した新作映画52作品です。2016年に観た新作映画の本数が38作品なので、かなり増えました!2017年に鑑賞した全作品リストは本記事の末尾に記載いたします。

 

映画に順位をつけるなんて不毛だけど、ああでもないこうでもないと考えてる時間が一番楽しいんやーーーー付き合ってくれ頼むーーーーーーーー!!!!!!

 

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10位以内にはランクインせずとも、大好きな映画たちです。

 

夜は短し歩けよ乙女

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この映画はとにかく楽しかったなーーーーー。

特に本作は、学生時代「イケてない側の人間」に分類された者を主人公に据えた物語のように思えたんですよね。リア充のようにほいほいと女の子と遊べるような性格じゃない。それでも、自身が起こし得る最大限の行動力で不器用に奮闘しながら、なんとかあの子に振り向いてもらう青春映画という側面も持っているんですよ。

湯浅政明監督の作家性が爆発した世界観や、圧倒的な画の楽しさなんかも堪能しましたが、何よりも、勝ち取るべくして勝ち取った、勇敢で誠実な青年のラストシーンが最高に格好良くて。当時、イケてない側のまま行動を起こさなかった自分にはめちゃくちゃ刺さった映画です。「ナカメ作戦」、成就して良かったな!!!!

 

パッセンジャー

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これもすごい映画だったよな~~~。

ジャンル系SF映画かと思いきや全く別路線から問題提起を行い、めちゃくちゃ考えさせられる映画なんですよ。(「考えさせられる」というコメントほど薄っぺらいコメントは無いけど…)公開されて結構経つけど、ネタバレ見る前に是非一度観てほしいな。

とはいえ、結局前半で投げかけられたその"問題提起"は後半で勝手に回収されてしまい「めでたしめでたし」って感じになっちゃうので少々ガッカリしたけれども。それでも鑑賞して数日経ってからも「自分があの立場だったらどうしてただろうな~~~~ん~~~~~」って頭の中をグルグルしたので、いい映画だと思います。うん、雑。許してくれ。

 

・メッセージ

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いやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーこの映画・・・・は・・・・何????何、何・・・・何やああああああああああああああああ!?!?!?!?!?!何やーーーあああ?????

是非まっさらな状態で見てほしいからストーリーには一切触れないけども、「映画体験」という意味では今年ベストなのではないでしょうか。こんな感覚、映画でしか絶対に味わえない。

特に、インターステラーの感想が「長えーーーーんだよボケが!!」だったというほどにSF音痴な自分が、SFの楽しさへ触れることが出来たという点でも思い出深い作品。

 

 

f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain 10位から6位まで

さて、ここからが個人的ベスト10です!!

 

10位 サバイバルファミリー

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これめっちゃ良かった~~~~!!!

怖いシーンは容赦なくめちゃくちゃ怖いし、(同監督作の中では控えめであるものの)笑えるシーンはしっかり笑えて、登場人物の成長の描き方もわかりやすく、鑑賞後にすごく晴れやかな気持ちになれました。

リアリティラインについてツッコミを入れるとキリがないのも事実ですが、「もしも、日本から電気が消えたら?」というシミュレーション映像として観ただけでも十二分に楽しい映画体験だったと思います。

具体的に一つシーンをあげちゃうと、家族らが大阪へ向かうために高速道路のトンネルを自転車で進もうとする場面があるんですよ。でも電気がないから真っ暗すぎて進めない。そんな中、トンネルの入口で盲目のおばあちゃん達が、出口までの案内を商売に稼いでるんですよ。(勿論、支払うのはお金ではなく水や食料など。)

こうした、まるでサイエンス・フィクションを鑑賞した際に感じる「なるほど!」に似たものが味わえるところも楽しかったです。

しかも、事象が発生してから本当に身の危険を感じ始めるまでに何日ものタイムラグがあるのが面白いですよね。確かに、僕も悠長に徒歩で通勤を試みそうだ。非常ベルが鳴っても「どうせ誤報だろ」と思ってしまいすぐに避難しないのが日本人というものだなぁ。(ひどい感想)

 

9位 僕のワンダフル・ライフ

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いやーーーーーーー、これ、賛否両論だと思うけど、僕はめちゃくちゃ良かったーーーーーーーーー誰がなんと言おうと良かったーーーーーーー!!!!!!!!

宇多丸さんがラジオで「犬エクスプロイテーション映画」と称していて笑ったけど、おっしゃる通りまんまと泣けて泣けて仕方ありませんでした。ただしベテラン監督だけあって、本作は「ほら!こんなシーンだったら泣けるでしょ!ほらほら泣くポイントですよ!」という見え透いた演出のあざとさは感じられず、人工的ウェット感が無いまま自然と映画に没頭できました。

愛くるしいところも、切ないところも、喜びも、悲しみも、全て本作の飼い主およびワンちゃんと感情を共有できてしまい、ラストに用意された大団円ではすっかり「良かったーーーー本当に良かったーーーーこの家族が幸せで良かったーーーー!!!!!」と心の底から大喜びしてしまいました。

フィクショナルな設定、擬人化された犬の行動などなど、ノイズに感じる人にとっては癪に障る演出のオンパレードだとは思いますが・・・僕は最高にツボでした。良かった!

 

 

・8位 散歩する侵略者

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いやーーーーーーーこれもめっちゃ良かったなああああおいおいおいおい!!!!!!

前作「クリーピー 偽りの隣人」があまりハマらなかった人間だったのですが、本作はめちゃくちゃ楽しめたので非常に嬉しかったです。僕にも・・・僕にも、黒澤映画を楽しめる適性が残されていたんだ!!!(謎の喜び)

本作の特筆すべき魅力は、作品全体でずーーーーーっとこびりついて離れない「嫌な予感」だと思っておりまして、これが絶妙に緊張感を保たせているのです。画角から色遣いなど演出の全てが意図的に「嫌な予感」へと仕向けられているように思いました。

当時ブログに書いた感想をそのまま引用するけど、

具体例として、妹が概念を奪われるシーンの直前、長澤まさみが「鍋はどこにあったかしら・・・」といった感じでキッチンの戸棚を開けて、そこに包丁が収納されているのがチラッと見える。その包丁は物語に何の影響もないアイテムなのに、「あそこに凶器足りうるものが存在するんだ」という事実を自然に僕らに認識させるものだから、先述の「嫌な感じ」に繋がる。何か酷いことが起こるんじゃないかと、常に不安で仕方がない。

と、こんな感じで、旦那が近所の田んぼで転がってるシーンやら、部屋でガサゴソと衣服を漁ってるシーンについても、やってることはむしろ笑えるほど間抜けな行動なんだけど、撮り方が不穏すぎて胸がザワザワする。

心中を完全にコントロールされてるような気持ちで終始鑑賞していました。なんともいえない感覚でしたが、それがエンターテイメントとして真っ当に昇華されていて凄い!とにかく楽しかったです。

 

 

 

・7位 マイティ・ソー バトルロイヤル

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たーーーーーーーーーーーのしいーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!

いや、いや、正直マーベルユニバースの最新作なんてね、言っちゃ悪いけどほとんど惰性というか義務感で「まぁ一応観ておくか・・・」って感じで足を運ぶんですけど。

けど!けど!今作のマイティ・ソーめっちゃ楽しかった!!!!!!!!!!!!

ストーリー展開的にも王道で楽しめたのですが、何よりソーやロキ達の掛け合いには最初から最後までユーモアに満ち満ちていて、これが最高に良かった。。。もうお前らトムとジェリーみたいな関係だな!?裏切ったり裏切られたりという展開も、もはや後で仲直りすることを前提としているかのような余裕さえ見受けられ、「お前、どうせ裏切るんだろ?」という謎の信頼関係を築いているんですよね。裏切りと信頼の共存。なんてアンビバレント、なんて歪。

 

そして何より爆笑必至の「助けて作戦」だけでも1億点くらい出てますね。アホ過ぎる。笑

あとは、一瞬だけ登場したドクターストレンジもいい味出していてよかったですね。

とにかく僕はわかりやすいエンターテイメントが大好き!ということがまたしても証明されました。

 

・6位 ドリーム

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この作品は、観終えた直後の印象だけならベスト候補も辞さないほど強烈でした。

私は自他共に認めるほど理屈っぽい性格をしており、理詰めが全てだと思っている言わば「理詰め厨」です。心理テスト的な性格診断をやると「冷酷なまでに合理主義」と評されて遺憾に思ったこともありますが、とにかく理にかなった行動こそ正義だと思うんですよね。

で!この映画はというと、「性差別」「人種差別」という圧倒的な非合理を、自身の能力を駆使しながら、ぐうの音も出ないロジカルさで次々に説得していく物語なのですね。

更に本作の魅力は、「楽しい映画」というところにもあると思います。理屈や説得力というと堅苦しいイメージですが、この映画は万人に通用する楽しさにも満ちており、説教臭くもない。楽しい~!そして、納得する!

合理が非合理を制するカタルシスという極上エンターテイメント。最高です。

 

 

 

 

 

5位 ~ 1位

次は5位から1位です。毎年言っていますが、ここからは全て1位にしたいくらい大好きです。

 

 5位 ハクソー・リッジ

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もうこれは凄すぎた・・・

本作ハクソー・リッジは、「極限状態に立たされた人間が垣間見せる、信念に基づく行動」を撮った作品です。

伝記映画なので簡単にあらすじを説明しますと、第二次世界大戦にて主人公デズモンドが「皆は殺すが、僕は助けたい」と宣言して、武器を持たずに戦地へ赴いて75人もの負傷兵を救助したという、この偉業を映画化したのが本作なんですね。

戦地に武器を持たず臨むことがどれだけ無謀で、自分の身を守るので精一杯の状態で75人の命を救うことがどれほどの偉業か。本作はそれを、身を切られるほど心の痛む描写で容赦なく教えてくれます。

それはグロテスクな戦争描写であったり、銃を持とうとしないデズモンドに対して除隊を促す苛めであったりするわけですが、あまりにも過酷なシーンのために観てるこっちが「そこまですることないじゃないか!」「命を張ってまで信念を守らなくてもいいじゃないか!」と思えてしまう。観てるこっちの心が先に折れてしまう。

だけど、画面の中のデズモンドだけは、それでも信念を貫き続ける。そして本当にそれを成し遂げる。これぞ伝記映画・・・!たまりません。最高です。

ブリッジ・オブ・スパイ」、「ハドソン川の奇跡」につづき、またしても、信念を貫いた男を追った史実に基づく映画の名作が生まれてしまったのではないでしょうか!

 

4位 彼らが本気で編むときは、

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いやもうこれベストでしょ~~~~なんでこれが1位じゃないんだ~~~~!!!!(いつものやつ)っはああああああ最高ですねこれ・・・最高です。。。

本作を尊いと思った理由は、トランスジェンダーという題材を扱いつつも本当に描かれているのは更にその先にあった点です。この映画は、性別なんて関係ない「人」と「人」との愛情の物語なんですよね。

トモは作中で大好物を「イカの塩辛」と言っており、「おにぎり」は嘔吐してしまうほど嫌いでした。どちらもコンビニで売ってる既製品という点では変わりないのに、前者はお母さんと一緒に食べた思い出、後者は、お母さんが自分を放って家を空けていたときに食べた思い出がそれぞれあったのでしょう。

別に作中で「イカの塩辛はお母さんとよく食べてたから好き!」なんてわざとらしい説明はせず、「今日の晩ごはん何にしようか。トモは何が食べたい?」「イカの塩辛。」「何そのおっさんみたいなチョイス。笑」という、何気ないやりとりだけでそれが伝わってくるんですよね。思い出しただけで泣けてくる。。。実に映画的で的確な演出の数々。

 

あと、本作におけるトモの「すっげぇ・・・すっげぇ・・・すっげぇ・・・(エコー)」というシーンは、2017年のベストシーン部門堂々の受賞ですね。観てない人にとっちゃ何言ってるかわからないと思うけど、これは是非ちゃんとBD・DVDなどで観てくれ頼む~~~~~。

 

 

 

 

 

3位 ナイスガイズ!

 

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ナイスガイズ~~~~~~~~~~~~あああああああああああああああああああああああああああこれ1位~~~~はい、これ1位でしょ~~~~~~~~~~~~~~~

ということで2017年の1位はナイスガイズ!でした。よろしくおねがいします!!!!

 

もうこの映画は、楽しい~~~~~~!!!!!という一言に尽きる。映画ってこれでいいんや・・・説教臭いメッセージ性や散りばめられたメタファの深読みなんかいらんのや・・・。

もうね、劇場で各シーン各シーン「あっはっはっは!!!」と声を出して笑ってね、周りの観客も一緒に「あっはっはっは!!!」と笑ってね。最高でしたよ。こんな映画体験は他にないね。特にこれが「ラ・ラ・ランド」絶賛公開中に上映されていた事実も面白い。もう2017年のライアン・ゴズリングに対する印象は洒落たピアニストじゃなくクソな私立探偵屋さんですわ。どうもすみません。あとブレードランナー観て無くてすみません。はい。

 

とにかくね、「楽しい!!!!!!」だけで2017年3位になりました。ナイスガイズ!楽しいは正義。楽しい!!!!!!

 

 

2位 ノクターナル・アニマルズ

 

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ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおうおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおノクターナル・アニマルズおおおおおおおあああああああああああああああ・・・・・・・・。。。。はい。もうねーーーーー何なんだこの・・・なんだ・・・なんやあああああああああ!!!!!???????????

 

冒頭、あのオープニングの「俺は今、いったい何を見せられているんや・・・?」といった例のシーンに始まり、心の底から胸くそ悪くなったり、居心地悪くなったり、悲しくなったり、一生に味わう一通りのネガティブな感情に浸れる約2時間だったわけですけども、結果的に自分の中でとても大切な一本になってしまいました。自分でも心の整理ができていないので「ここが魅力で好きになりました」といったように理路整然と語ることはできないのだけども、いろいろ考えた結果、やっぱりこの作品は2位に位置しました。

20年前に別れた元夫のエドワードから突如送られてきた小説に魅入られていく妻・スーザンを描く物語なのだけど、この作品は構造自体が「妻スーザンにも、元夫エドワードにも感情移入できること」を大前提として作られているのが凄い。なぜなら、この二人に感情移入できなければ、本作の演出が根本的に破綻するからです。

もっとわかりやすく言えば、妻スーザンが本を読み進めて虜にさせられていくと同時に、我々観客も同書「ノクターナル・アニマルズ」に魅力されていくことが必然なんですね。

現在と過去と小説内の出来事を次々に並べてゆくシーン運びも含めて、よくもまあここまで自分(=観客)を自由自在にコントロールしてくれるものだと驚きました。

仕事のことで気に病んでいた時に見たのですが、鑑賞後は本作のことで脳内全てが満たされた状態でそれ以外のことを考えられなくなり、とんでもないものを観てしまった気分でクラクラしながら劇場を後にしました。

本作こそ、映画でしか得られない体験なのではないでしょうか。

 

 

 

 

1位 SING/シング

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ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーシングぎゃーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!シング!!!!!!!!!!!!いやーーーーーーーーーーーー1位にしてしまったーーーーーーーーーーーー結局シングを1位にしてしまったーーーーーーーーーーーーーでも最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高!!!!!!!!

 

「シングが良かった」という声は聞けども1位にする人は非常に少なそうなので、僕が1位に挙げます!もうこれは、本当に本当に良かったですよ。

まず作中どこを取っても楽しさに満ちているのが良いし、演者の「歌唱力」がそのまま「説得力」に変換されているのも本当に凄いと思います。まさしく、音楽の力に殴られている感じです。

本作は、現状に各々のわだかまりを抱えた者たちが、歌の力に賭けて状況を打破する物語であります。そして、その歌の力というのが本当にすごいのです。歌の力で、物語に対するエモーションも、カタルシスも、説得力や納得感さえも成立させてくれるのです。

言葉で表現できないエモーションを歌に込めている本作に対し、言葉でつらつらと魅力を語るのは不可能というもの。ここでは多くを語りませんので、是非、全編通して鑑賞して、食らってほしいと思います。

 

ちなみに当時リアルタイムで綴った感想もございますので、そちらもよろしくおねがいします。

 

 

 

 

ということで、2017年の映画ランキングでした。2018年もよろしくおねがいします。

恐らく昨年と同様に、映画自体は毎週のように鑑賞するもののブログに書くのは気が向いた時だけというスタンスを取りたいと思います。

最後に、今年観た映画52本のリストを記載してこの記事はおわりにしたいと思います。

 

ありがとうございました。

 

人魚姫
沈黙 -サイレンス-
マグニフィセント・セブン
ザ・コンサルタント
ドクター・ストレンジ
サバイバルファミリー
ラ・ラ・ランド
彼らが本気で編むときは、
ナイスガイズ!
モアナと伝説の海
SING/シング
キングコング 髑髏島の巨神
パッセンジャー
レゴバットマン ザ・ムービー
ゴースト・イン・ザ・シェル
夜は短し歩けよ乙女
スウィート17モンスター
美女と野獣
ワイルド・スピード ICE BREAK
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
スプリット
夜明け告げるルーのうた
メッセージ
美しい星
ローガン
ハクソー・リッジ
メアリと魔女の花
ジョン・ウィック:チャプター2
パワーレンジャー
ザ・マミー 呪われた砂漠の王女
スパイダーマン:ホームカミング
打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?
エル ELLE 
ベイビードライバー
パターソン
散歩する侵略者
ダンケルク
奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール
僕のワンダフル・ライフ
ドリーム
猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)
アトミックブロンド
シンクロナイズドモンスター
ノクターナル・アニマルズ
マイティ・ソー バトルロイヤル
KUBO/クボ 二本の弦の秘密
火花
ギフテッド
全員死刑
パーティで女の子に話しかけるには
オリエント急行殺人事件
スター・ウォーズ/最後のジェダイ

 

計52本。(ちなみに 「勝手にふるえてろ」は2017年中に観れなかったので、僕の中では2018年扱いとします。)

 

 

全員死刑 感想

お久しぶりです。「全員死刑」を今夜観てきました。

 

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本記事のネタバレ:細かな点には触れてます。

早いもので、2016年末で半凍結宣言をしてから1年が経とうとしています。更新頻度は激減しましたが映画の趣味は続いています。

さて今日は、「全員死刑」を観て思ったことを書きます。「感想」ではない気がします。感想というより「思ったこと」です。

 

f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain 胸クソ映画はエンターテイメント足り得るか。

公式や予告編は本作を「狂悪"エンターテイメント"」という宣伝文句で推していますが、エンターテイメントではないだらぁ!?と思いました。(語尾は気にしないでください)

そもそもエンターテイメントって言葉自体がぼんやりしているけど、だいたい「僕らを楽しませてくれるもの」的な意味ですよね。ではこの映画が僕を楽しませてくれたかというと、楽しくは無かったんですよね。

例えばホラー映画というジャンルはハラハラドキドキの恐怖がそのままエンターテイメントとして還元されています。だから「あーーーめっちゃ怖かった!!!」という感想は「あーーーめっちゃ楽しかった!」と同義だと思います。対して、本作「全員死刑」はとっても胸クソ悪い映画なわけですが、では「あーーーめっちゃ胸クソ悪かった!!!」という感想は果たして「あーーーめっちゃ楽しかった!」と同義足り得るのか。これが解せないポイントです。

 

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こうしたことから、「恐怖を体験したいために人々がホラー映画を鑑賞することと同じく、胸クソ悪さを体験したい人々にしか本作を鑑賞する資格が与えられないのではないか?」「そして私はその資格を保持していないため、本作をエンターテイメントとして咀嚼できなかったのではないか?」 といった仮説が浮上しました。

もしもこの仮説が正しければ、この映画を私が酷評するのは筋違いになります。それはまるで、自らホラー映画を観ておきながら「めっちゃ怖かったんだけど!最悪!(怒)」と苦情を言うモンスタークレーマーのような所業です。映画が悪いのではなく映画の趣旨を理解していない私が悪いことになってしまいます。

 

・・・とは言ったものの、一般的に人というのは、純度の高い胸クソ悪さを享受したくなるものなのでしょうか。ハラハラドキドキの恐怖感がコンテンツになるのはまだ理解の範疇にありますが、胸クソ悪さは極力味わわずに生きていくに越したことはないのではなかろうか??? と思います。

しかも、(比較対象として不適切だとは思うけど)、胸クソ悪い気持ちになる映画といえば「ノクターナル・アニマルズ」というトムフォード監督作を先日観まして、あれもかなり胸クソ悪くて仕方がなかったけれども、あの作品は最高だったなあ。うん。

 

だからやっぱり単に胸クソ悪いだけじゃダメで、プラスアルファがあってこそ成立するジャンルなのかもしれないなあ。だとしたら、やっぱこの映画は僕的にはあかんやつですね。例えば葛城事件なんかは「一歩間違えれば自分もそっち側の人間足り得るのではないか?」など思考を促されるような側面もありましたが、本作は現実味も無ければ共感も無いので、特に思うところもないまま終わってしまいました。(事実を元にしてるという点は戦慄しますけれども。) 

 

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それにしても本作は殺害シーンが大変悪趣味でして、目を逸らしたくなるような映像も多数登場しました。特に殺し方が日用品を用いた絞殺や刺殺なもんで、即死には至らなくて余計に悪趣味!!

私は「ちょっとタンマ。無理、観たくない、っていうか吐きそう。」という気持ちで観ていたのですが、当然ながら席を立つことも再生を一時停止することもできません。奇しくも本作が映画館という空間がもたらす没入感の凄まじさを再認識させてくれました。

 

 

私は正直、タマフルのムービーウォッチメンで来週の課題映画に選ばれたこと等がなければ劇場へ足を運びさえしなかったであろう作品だと思います。そしてそれならそれで良かったとも思います。。。

まあ、「退屈」とは対極の位置にいる映画なので、つまらなくはなかったということになるんですかね~(適当)これだけ不快な気持ちになったのだから監督的にはしてやったりなのかもしれません。ついでに蛇足ですが、監督は僕と同年代らしく、「お前は本当にこの題材で処女作を撮りたかったんかい」と問い質したくなるところです。

 

なんか久々に記事を書いてみたら、読みにくい上に面白みも無いヘタクソな記事しかかけなくなってることに凹んだので、さっさと寝ようと思います。2017年映画ランキングだけはやろうと思いますので、半月後くらいにまたお会いしましょう。

 

おわり。

 

追記:この記事書いてから、たまむすびの町山智浩さんの評を聴きました。彼の評を聞いて初めて気づきましたが、本作に「エンターテイメント」を見いだす条件は、彼らの振る舞いの馬鹿らしさを笑い飛ばせることだったんですね。。。僕には、この映画で笑うことは無理でした。ひたすら不快感が勝ち続けていたので。

 

 

散歩する侵略者 簡易感想

先ほど劇場から帰ってきて、ネットで感想を漁っていると面白いほど二極化した評判だったので、僕もそれに乗じて書いておこうかなと思いました。僕は肯定派です。

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本記事のネタバレ:核心は避けつつも細かなシーンや設定には触れるので、鑑賞後を推奨します。

f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain 箇条書きによる簡易感想

時間があまりないのでメモ書き程度で失礼します。

・めちゃくちゃ面白かった!想像の何倍もわかりやすい映画だった。僕はやっぱりエンタメが好きなんだなと改めて思った。

・振り返ってみるとそれほど恐怖寄りの物語ではないはずなのに、嫌~~~~な恐怖感・不安感は2時間延々持続して、それが楽しかった。

・まずいっちばん冒頭に最大級のショッキングシーンを持ってくることで、僕らの緊張感を一気に釣り上げてくれた。あのシーンのせいで、その後の何気ないカットにもいちいちビクビクしながら観なければいけなくなった。とても上手い。

・更に、画角だったり、小物遣いだったり、僕らの「嫌な感じ」というものを巧みに誘導してくれているように思った。その点は前作クリーピー以上に、明確な意図を感じた。

・具体例として、妹が概念を奪われるシーンの直前、長澤まさみが「鍋はどこにあったかしら・・・」といった感じでキッチンの戸棚を開けて、そこに包丁が収納されているのがチラッと見える。その包丁は物語に何の影響もないアイテムなのに、「あそこに凶器足りうるものが存在するんだ」という事実を自然に僕らに認識させるものだから、先述の「嫌な感じ」に繋がる。何か酷いことが起こるんじゃないかと、常に不安で仕方がない。

・他にも、しんちゃんが着たいシャツが見つからなくて衣服棚を漁ってるシーン一つ取っても、最初は影しか映さず、ゆーーーっくりとカメラが近づいていくものだから、何かとんでもない狂気的な行動に出ているのではないかと身構えてしまう。

・更に更に、「旦那が草の茂った空き地に寝そべってるのを見つけるシーン」についても、死体でも見つかるんじゃないかといった不安感があったし、とにかく全シーン挙げていくと「嫌な感じ演出」の枚挙にいとまがない。

・物語の収束され具合に強引感を覚えたり、話の結論に疑問をいだいたり、そういった意見の分かれる要素が多い映画であることはなんとなくわかった。

・個人的には、明確に「面白い作品」だと思えたので、それだけで大満足だった。

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f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain 更に細かいことをあーだこーだ言わせてもらおう

・黒沢映画特有の「運転してるシーンで背景がモロに合成」というお家芸も観れて良かった。あのシーンが写った瞬間、「中村屋!!!」って感じだった。(今の表現は特に意味がないので忘れてください)

・前作、「クリーピー偽りの隣人」があまりノレなかった人間なので、意見の割れた本作で肯定側に回れたのが地味に嬉しかったりする。感想記事書いたはずなので興味があったら探してみてください。

・チョイ役の東出昌大が最高に良かった。愛を語る安っぽさが最高!!!!!!

・途中でしんちゃんが着てた、オレンジのワイシャツにカーキー色のボトムズっていうコーディネートが、落ち着きつつも派手目な感じで自分も着てみたいなと思った。(勝手に着ろや。)

 

 

以上です。

雑な箇条書き形式だと、ものの10分くらいで記事が完成してめちゃくちゃ楽ですね!今後もこれで更新しようかな~~~????(読み手を完全に無視した発言)