映画おじさんの絶品クリームシチュー

謎テンションで新作映画の感想を書きます。

イントゥ・ザ・ウッズ 感想

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あかんやろこれ…。

 

いや、見る前からわかりやすい地雷だなとは思ってた。退屈やったらどうしようかとは考えてた。でもディズニー映画を見逃すわけにはいかないし、ミュージカルや美術は楽しみにしていた。結果から言うと、えげつない映画に出会ってしまったという感想です。これはすごいぞ。どんな風にすごい映画かというと、もうほとんど100%悪い意味なので、この映画を純粋に好きな方は下の記事を読むと気分を害するかもしれない。申し訳ねえ。

いつまで経っても子供を授かれないことが悩みの夫婦が、ある日隣人の魔女に「子供が生まれないのは呪いをかけられてるせいである」と告げられ、子供が欲しければ4つのアイテムを集めろと指示される。森へ向かう夫婦とはまた別々に、おとぎ話の主人公達 赤ずきん、シンデレラ、ジャックたちもそれぞれの目的のもとで森に向かっていて…的なお話なのだけど、お馴染みのおとぎ話のキャラクター達全員が悪い意味での人間らしさ、醜さを見せてくるという斬新にもほどがある内容で、ストーリーもあまりにツッコミどころが多すぎて物語自体だんだんどうでもよくなってくる。

パン屋の夫婦は子供欲しさにおとぎ話の主人公から必要な4つのアイテムを強奪していく。詐欺まがいな行為で騙し取ったり、力づくで盗んだり、ラプンツェルの髪に関しては「Sorry!!!」とか言いながら引きちぎってたからな。手段を選ばずやりたい放題。これじゃおとぎ話の主人公達が可哀想…とみせかけて、おとぎ話の主人公サイドもそれはそれで各人やりたい放題。つまり登場人物全員やりたい放題。なんやこの映画…。ある窮地に立たされるパン屋、赤ずきん、シンデレラ、ジャック達が「元はと言えばお前のせいだ!」と四人で口汚く罵り合いを繰り広げて責任のなすりつけ合いに余念がなかったし、こんなおとぎ話の主人公見たくないやろ!ってシーンが盛りだくさん。 特に個人的にこいつはやべぇなと思ったのはシンデレラで、彼女は本作では魔法使いに0時までの期限付きで変身させてもらったわけでなく、亡き母の墓石に祈ったら美しくしてもらえた〜 という、前代未聞の「変身に時間制限の無いシンデレラ」なんですな。それはそれで別にいいんだけど、シンデレラはそれにも関わらず夜になると何故か王子から逃げ出して(?)、しかもこの舞踏会は三日連続開催で、逃げたシンデレラはちゃっかりまた翌日になると舞踏会へ参加し、また夜になると逃げ出し、三日連続でそれを繰り返すという奇行を見せつけられます。お前はなにがしたいんや。そして王子も家来も毎晩逃がすなよ!あほか!もう三日目の逃げ出すシーンは笑い堪えるのに必死で必死で。しかも王子が三日目に取った対策は階段にコールタールを塗って足から動けなくするというあまりにも杜撰すぎる方法。その階段は他の人も通りまくるし、そもそも危なすぎやろ…。挙げ句の果てにこのシンデレラ、ガラスの靴を意図的に残して王子に探してもらうよう仕組みます。何度でも言うぞ。こんなおとぎ話の主人公見たくないわ!!まぁシンデレラ役のアナ・ケンドリックは容姿自体はめちゃくちゃかわいかったので良かったです(適当)

それにしても、これファミリームービーを期待してディズニー映画としてベイマックス的なノリで見に来た家族どうすんねん…子供泣くやろ。キャラクターが醜い行動ばかりにでて魅力がなく感情移入できないだけでも致命的なのに、むしろそれが気にならなくなるくらい脚本がいい加減で、なおのこと話に集中出来ない。俺はただただ目の前で繰り広げられるこの映画の暴挙にずっと笑ってました。 日本の広告では「おとぎ話の主人公のアフターストーリーを描く」とか言ってたけど全くそんなことはなく、皆知ってる4つのおとぎ話を同時並行させつつパン屋がアイテム欲しさに各キャラクターの邪魔をするというギャグ以外の何物でもない構成。もちろん同時並行でそれぞれのおとぎ話を掘り下げるような尺は無く、破綻に破綻を呼んで見てる側は置いてけぼり。ジャックなんか空での活躍は丸々カット、赤ずきんの狼役のジョニーデップの出番は一瞬、ラプンツェルに関しては…そもそも居る意味あったのか???

でも実は結論から言って僕はこの映画を一周回ってすごく楽しめたのです。そう、楽しめたんだよ…ギャグ映画として。少なくとも退屈すぎて見るに堪えない映画だったわけでなく、結構ずっと笑って見てたから、好きか嫌いかでいうと好きです。酷評しておいて今更こんな保険みたいなフォローは格好悪いけど、バクマンの台詞にあった「シリアスなギャグ」って面で観れば類稀なる真価を発揮してる映画で、監督がこれを大真面目に作ってるんだとしたらコントの天才やと思いました。そういうとこを楽しみにすれば思わぬ拾い物になることでしょう…。

 

さて、この文章を読んで是非見たいと思ったC級グルメ愛好家は是非このブログを読む手をとめて劇場へ足を運んで下さい。文章だけでお腹いっぱいになった方は、最後に僕のお気に入りシーンランキングをお楽しみください。(核心に触れる話はないけど各シーンのネタバレはしてます。)

 

 

6位 ジョニーデップに丸ごと食われた赤ずきんがサイズ感を完全に無視してお腹の中をスルスルと深く深く滑り落ちていくシーン。

 

5位 森でジャックを探すパン屋の奥さんが突然なぜか王子にキスされてその気になりながら混乱するシーン。(奥さんが「いったいどういうことなの!?」って叫んでたけど、「こっちが聞きたいわ!」って俺も心の中で叫んだ。)

 

4位 ガラスの靴で足のサイズをぴったりにするために意地悪なお姉様達がつま先やカカトを切断してまで靴を履くも血の跡で見破られ、その後シンデレラを見つけた王子が「その瞳を見れば一目でわかった…」と、結局足のサイズは全く関係なかったシーン。

 

3位 集めてきたアイテムを全て牛に食わせろ!とか魔女が言い出して、ずきんやらガラスの靴やらを牛に無理やり食わせてたシーン。(俺は爆笑してたし、隣で見てたおばさんも爆笑してた。)

 

2位 それぞれのアイテムを牛に食わせてる最中、ラプンツェルの髪の毛が使い物にならなくなったから、代わりにとうもろこしのヒゲを使おう!とか言い出してそれも無理やり牛に食わせたシーン。(なんでもありか。)

 

1位 それで普通に魔法が成功したシーン(それで成功するんやったら最初からなんでもええやん。)

 

いやこれディズニー映画やんな????

ちなみに魔法が成功したとき、途端にもう奥さんの腹がみるみる膨らんでいってパン屋の主人が「早いな!」ってツッコミを入れてたシーンもアホすぎて良かったですあと調べたところ、靴のサイズにあわせて足を切り落とすシーンは原作準拠っぽいです。

おわり。