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映画おじさんの絶品クリームシチュー

謎テンションで新作映画の感想を書きます。

オデッセイ 感想

諦めない。考える。行動する。

 

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f:id:ma2baga2:20160125005641p:plain ユーモラスで、勇気がもらえる、万人に勧めたい娯楽映画作品

70億人が彼の還りを待っている……みたいなキャッチフレーズといい、火星で取り残されて一人ぼっちという前情報といい、エンタメ思考の僕が過酷な描写を続けて観ていると辛いんじゃないかと心配していたんですが、なんのなんの。実際、尋常ではないほど過酷な状況を強いられるのは事実なんだけど、その身に置かれている張本人である主人公マークワトニーは、僕らが同情する間も与えずに「次なる対策」へと行動に移している。絶望してる暇があるなら行動に移せとでも言わんばかりに、動く。動く。動く!ここが良い!!!凄く良い!!!めっちゃ良い!!

食うものがない。通信手段がない。…っていうかむしろ何もない!って状態でも、持ち前の知識と精神、行動力で「打つ手無し」と言わせない。諦めない!クヨクヨしない!

そして更に良いのが主演マット・デイモンの底抜けに明るい演技!彼は火星での自分の行動を逐一ビデオ録画して残していくんだけど、これがいいんだよな~~~。ビデオに向かって明るく話すワトニーを観ていると、火星で一人ぼっちという絶望的な状況を忘れてしまうほど。

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「surprise~?」(実は生きてたんだ。驚いた?)とカメラに語りかけるワトニーのシーン。良い…。

 

意図的に悲壮感を除去している箇所が多々あってびっくりしました。地球の人々が彼の心境に思いを馳せながら同情しているシーンから、ノリノリで音楽を流しながら曲のセンスに文句を言ってるワトニーのシーンへと切り替わる…といったように、"絶望的な状況"と"ポジティブな心境"とのギャップで笑いを誘う演出も複数あったりして、劇場でも笑い声が漏れていました。

地球へ報道するための写真を撮る時も愉快にポーズをとったり、「なんでお前はそんなに余裕なんだよ!!」と、彼の極度のポジティブさがユーモアに直結してるんですよ!この手の映画でこれをやるか~~~なるほど、これは英断ですよ!!!!

でも、主人公がそんなに飄々としていたんじゃあ、今度は逆に壮絶さが損なわれて興が冷めるのではないの?という不安がよぎる方もいると思うのですが、そこは無問題なんですよ。暴力的なまでに何もない大地や、日に日にやせ細っていくワトニーの肉体などなど、「画の説得力」だけで全てカバーしてくれます。

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この地平線、心折れるでしょ…

f:id:ma2baga2:20160125005641p:plain 奇跡は自分の手で起こすもの。

やっぱりね~~~この映画の何が良いかって、強靭な精神と、持ち前の卓越した知識、そして行動力を駆使して、生還の未来を「他でもない自分の手で」切り開いた物語ってところにグッとくるわけですよ。

カイジの漫画のセリフにもこういうのがありまして。 

おれは勝てたっ……

勝てる勝負だった!

なのに、あの時おれは あろうことか祈ってしまった……

何も考えず神頼み………

もう自分以外………………

頼る者などいないと 骨身に染みて……………

知っていたはずなのに…!

なんかカイジのセリフとか引用し始めたら一気に、説教じみたビジネス記事臭くなりましたね… はい。とにかく、カイジは「神に祈った時点で負けだろうが…!!」と吼えるんですよ。まさしくワトニーは、他でもなく自分の力で、愚直に行動し続けたんですよね。そこが本当に熱い……!!その象徴的なシーンとして、火星で火をおこすための材質を捜すシーンで、他の船員が残していったキリストを模した小物が唯一可燃性で、それを燃料にすることで火をつけるんですよね~~。「ごめんね、許してね」とか言いながらね。カッコイイですね~~~。

なんか2016年は映画と自分の人生を投影して「俺このままじゃダメやな」って思わされっぱなしなんですよね~~~。クリードに、ブリッジ・オブ・スパイに、そしてオデッセイに。共通して「自分を貫いた男の物語」ですよね。俺はフワフワフワフワとあっちへいったりこっちへいったり、っはーーーーー俺とは…人生とは……。

f:id:ma2baga2:20160125005641p:plain 細かな演出面などなど

やっぱ特筆すべきは劇中曲だと思いますね~~。サウンドトラックを先に聴かせてから、「この映画は火星に一人取り残された人間が必死に生き延びようとする映画で…」とあらすじを説明したら、あまりのかけ離れ具合に驚くでしょうね。この使われ方が上手い…!!とっても印象的ですよね。

あと上手いなあと思ったのは、盛り上がり明けのエピローグ的なシーン、エンディングに入る直前のシーン部分で表示されるテロップは勿論ニヤりとさせられましたが、同シーンで彼のバックには、それまで作中でほっとんど使われてこなかった色が一面に使われているんですね。これもかなり印象的でしたね…良かったよね……

で、最後に言いたいんだけど、自分の怪我を自分で治療するシーン、あんなに長く流す意味あるか???めっちゃ痛そうだったんですけど~~~~僕痛いの無理なんですけど~~~しかもだいたいの映画において傷口って隠すやん!何をドアップで映してくれとんねん!!!もっかい見たいけどあのシーンきついんで観に行きません~~~~!

おわり

 

次回予告 

つぎはパディントン!先に言っておくと、めっちゃ良かったぞ!!