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映画おじさんの絶品クリームシチュー

謎テンションで新作映画の感想を書きます。

ちはやふる 上の句 感想

久々の邦画でしたが、真っ当に面白かったです!!!

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本記事のネタバレ:核心だけは避けつつも、人によってはネタバレになり得る要素が含まれます。 

原作の知識:一切読んだことがありません。アニメも見てません。

f:id:ma2baga2:20160125005641p:plain「かるた」という題材の専門性に触れられるだけでも面白い!

この映画は、誰にでも安心してオススメできるくらい面白かったです。どのあたりがオススメしやすいのか??それは、青春映画としての魅力もさることながら、映画全体の高い完成度によって、「競技かるた」という普段の私生活では触れることのない分野について疑似体験できる楽しさにあると思います。

もっと簡単に言ってしまえば、劇場に足を運んだ誰もが感じるであろう「かるたってこんなに熱い競技だったのか!」という気づきだけでも僕らにとっては非常に興味深い発見であり、この一点だけでも映画を見た甲斐があると思うんですね。部員の皆が階段を駆け上がって基礎体力作りをしている練習シーンから「競技かるたってスタミナ要るんだなあ…」とか、団体戦の試合風景から「1対1の戦いだと思いきやチームワークがモノを言うんだなあ…」とか、それぞれの発見が超楽しい!!そして更に、広瀬すず率いるキャストの体当たり演技による迫真の競技シーンが加わることにより、僕らの「かるたって、すげえ!!!!」という感情が爆発する!!!

もうこれだけで、この映画を見た甲斐があったと断言できます!!(二回目)

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特に団体戦のシーンは会場、詠み手の方々など周囲の雰囲気含めて全てが新鮮で面白い!

もう少し細かいことにまで踏み入れると、 例えば「上の句をここまで聞けば、取るべき下の句が確定する!」という部分が「決まり字」と呼ばれていて、それを覚えていないと話にならないんだなあ~…なんてことはこの映画を通して初めて知ることができました。作中では源俊頼朝臣の「うかりける 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものを」という歌を例に挙げながら、「うか」と読まれた時点で「はげしかれとは」の札を取ることが確定するから語呂合わせで「うっかりハゲ」と覚えよう!みたいに説明してるシーンがありましたが、こういうのも感心しながら見ていたら、後からそのちょっとしたネタが活きてきたりして上手いな~と思ったり。更に試合内容も上記のような戦略を踏襲させた上で、素人にもわかりやすく納得いくものになっていたり。全体的にあらゆる意味で、よく出来てるな~!と感じました!

f:id:ma2baga2:20160125005641p:plain 僕がひねくれていたせいで、太一くんを応援できず…。

本当に重箱の隅をつつくようなゴミみたいな感想で申し訳ないと思うんだけど言わせてくれ~~~。

本作は競技かるた部の試合と併行して、淡い恋愛ストーリーも含まれるのですが、僕は主人公の太一くんが寄せる千早への想いを全く応援できなかったんですよ!!!なぜだろう?彼が金持ちでイケメンで頭脳明晰で運動神経抜群だから気に入らないんですかね???(これ前記事でスーパーマンを好きになれなかったくだりと展開が全く同じや……)まあそれは冗談としても、むしろ千早は、幼いころに遠方へ引っ越してしまった新くんとのカップリングがお似合いと思うのですが如何かな!?

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ウギギィ、美男美女、憎い…!!許さない!!(八つ当たり)

とかなんとか文句言いつつも、太一がかるた師匠の神主さんに心情を吐露する姿、そしてそれを受けて太一へ理路整然と叱咤する神主さんのシーンは本作屈指の名場面ではなかろうか!?と思うほど胸が熱くなったし、試合中に一皮むけた太一を見て結局のところ僕は彼が好きになっちゃいました。だから余計に下の句が楽しみです!!

f:id:ma2baga2:20160125005641p:plain 少しだけ文句も言わせてくれのコーナー

コメディ寄りになりすぎて興が削がれるシーンはいくつかあった(事あるごとに挟まれる「に、に、肉まん!」のくだりは居た堪れなかった…)けれど、それくらいならご愛嬌だと思います。しかし物語の後半、チーム内のガリ勉キャラ「つくえ君」へフォーカスが当たるエピソードがあるのですが、あれに関してはどうしてもノイズになってしまう部分がありました。

それは、「西田はまず謝るべきだろ。」という点です。僕の目から見ると西田は同じチームメイトであるつくえ君に対して明らかにひどいことをしている(言っている)のに、あたかもつくえ君が一人で勝手に挫折して皆がそれを励ますかのようなバランスで描かれていたので納得がいきませんでした。百歩譲って仮にあれが真っ当な戦術だとしても、それを本人の前で開けっぴろげに話すことでは決してないし、つくえ君があの場でぶつけた感情において何一つ間違ったことは言ってないように思うんですよ。それに対して、太一にいたっては「俺だって才能無い中で必死にやってんだよ!!」と説教臭いことまで言ってましたが、それはエゴでしょう。君の日々溜めていた新に対する劣等感の矛先にするのはお門違いだし、悔し涙を流すつくえ君に自分を投影するのはちょっと都合が良すぎないかな?と、そう思いました。

なーーんであそこだけあんなアンバランスな話の進め方になったのかなーーー僕には理解できない…。結局のところ最終的な落とし所は「チーム一丸となって一念発起!」という流れだった上、つくえ君が立ち直る際の演出が超良かったお陰もあって、観てる時に尾を引くほど気になったわけではないのですが、それにしても「悪かったな、駒野」の一言でもあればいいものを…とは思ってしまいました。

しかしながらこのような感想を持つ人間は他を探せど僕以外に居なかったので、これは僕が過剰反応しているだけでしょうね……恐らく小中高における"団体競技で周囲に疎まれていた思い出"が刺激されたからですかね……はい……。(あんまりな結論。)

 

ともかく、ちょーーっと陰りが見える部分もあったけど、全体通して非常に満足でした。特に競技シーンは圧巻!かるたすげぇ!おもしれぇ!お前らみんなだいすきだ!広瀬すずのバカっぽい演技だけでも必見!十分おすすめですよ!!

おわり