映画おじさんの絶品クリームシチュー

謎テンションで新作映画の感想を書きます。

聲の形 感想

とっても前向きな映画に感じられて、非常に嬉しかったです。

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原作の知識:かなり以前に読みまして、あえて再読しない状態で劇場に足を運びました。

本記事のネタバレ:予告以上のネタバレはしませんが、細かな点には触れます。

f:id:ma2baga2:20160717093942p:plain  「元気を貰える、ポジティブな映画」と受け取った。

僕が原作を初めて読んだ時の第一印象は「鬱々とした漫画」というのが正直なところで、素敵な作品だとは思ったものの読後は胸の苦しさが残りました。しかしながら本作は視聴後にとってもポジティブな感情が湧いてきたのです。どちらが良い悪いなんて話は結局のところ好みの問題だと思いますが(「セブン」は最悪の後味だけど最高の作品ですし。)、こと本作「聲の形」として、この肯定的なバランスで物語を描いたのは大、大、大成功だと思うんですよ…!

なんだろう。観終えた後、すごく嬉しかったんです。観に来て良かったーーー!僕も頑張ろう!!って、なれたんですねーーーー!それが嬉しかったんですよ!!

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見方は人それぞれでしょうが、「鬱アニメ」では無いですよね。

例えば原作で言うところの第1巻、小学生時代を描くエピソードは、直視できないほど心をえぐられるような物語なんですよね。で、映画だとどう描かれていたのかというと、よりフラットな捉え方をされているのような印象を受けました。これがとても良かった。

…とは言っても、彼らがとる行動や起こる事象それ自体に改変は施されておらず、話の重さは変わっていない。要は見せ方の工夫なんですよね。スタイリッシュな演出というと語弊まみれですが、画があっさりしていて、変に強調しない。くどくどしない。

本作の登場人物に対して受ける印象は、人により千差万別だと思います。好意もあれば悪意もあるはずです。しかしあまりに偏った視点で彼らを見続けると、恐らく物語自体も歪なものになってしまう。だからこそ、こうしたフラットさが、我々観客の心持ちに対して非常に活きていると思うのです。原作では気づかなかった「こいつ、こんな奴だったんだな~。」という発見もありました。

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主人公、石田将也。彼の内面・人間性を映画で改めて再認識することが出来ました。

また先述した「前向きさ」という点において、山田監督曰く、例えば「黄緑色のような心の和らぐ色をあえて画面に増やす」等、無意識的な部分に至るまで細やかな工夫を凝らしているそうです。つまりネガティブの排除は意図的だということですが、まさしくその技術が、その手段が、ビシッと意図通りに作用して、この作品を良きものにしていると思いました!!あっぱれや~~~~~~。

この物語は「障碍」よりも「コミュニケーション」がテーマのお話なので、変に余計なバイアスがかからないように細心の注意を払ってるでしょうし、とにかく拘りに拘りを重ねたことがよくわかる作品です。だからこそ僕らは、気軽に、自然体で享受できるのだと思います。まったく懐の深い作品です。

f:id:ma2baga2:20160717093942p:plain的確な演出。そして「映画だから味わえる体験」!!

前トピックでも申し上げました通り、演出の意図がすごく的確なんですよね。

例えば、西宮さんは手話で話すので、内容が我々にもわかるように手話を追ってキャラクターが声に出してくれます。しかしある一つの見せ場シーンだけは、声無しで手話単体の演出になります。でもその手話の内容は、僕らもよく知ってるポーズだからちゃんと意味も理解できて、それが刺さる刺さる…!なんて粋な演出……!! とか。

はたまた、ある言葉の手話が繰り返し使われることで僕らもその手話の意味を覚え、同じようなシーンで「この手話がまた登場するはずだ」と思わせておきつつ、しかし西宮さんは違う手の形をする。「あれ?」と無意識レベルで違和感を感じさせつつ、それが次の展開の布石になってる…とか。

とかく、何かにつけてめっちゃスマートに魅せてくれるから文句のつけようがない。

(あれから原作を読み直してないので、この辺りが原作準拠だったらすみません。)

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特にとあるシーンなんかは、作品を「映画化」することにめちゃくちゃ意義が感じられる仕上がりで、いわゆる5億点、良すぎ帝国でございました。僕が劇場に足を運んで映画を観る理由って、こういう体験をするためなんだよなぁ…と、再認識しました。

こういうシーンを一つ観れただけでも「映画を観にきてよかった!!!」って思えるんですよね。具体的にどのシーンか事前にお伝えすると、逆に身構えて観てしまうことになり第一印象を損なうと思うので、こんな書き方しかできませんが…。是非、劇場でみてほしいと思います。

 

f:id:ma2baga2:20160717093942p:plain せっかくの京アニ、萌豚らしくキャラクターを語ろうか。

本トピックは予告編に無いネタバレを含みます。(公式サイトには載っている程度の情報ですが。)

あのさ~~~~~、植野直花ちゃんってキャラクターこんなに可愛い子でしたっけ??????びっっくりした……原作読んだ時にノーマークだったキャラクターがめちゃくちゃ可愛い可愛い……登場当初は「なんだこのクソ女は」って感じの子なんですけど(言い過ぎ)、よくよく観ていくと彼女は彼女なりの理があって、彼女の苦悩も垣間見えて、そこにグッときた……とかもありつつやっぱ大前提としてルックスが好みすぎるよね~~~(なんなんだ。)

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事なかれ主義の権化みたいな西宮さんとは対極をなす直情的女子高生。水と油。(可愛い。)

あと西宮硝子ちゃんのキャラデザはフワフワ感がすごい。フワフワ。フワフワしてらっしゃる。このフワフワ感は劇場で味わわねば。(もうこの辺から適当なことしか言ってないのでブラウザ閉じて大丈夫ですよ~~~。)

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そして大本命、結弦ちゃんの話をしましょう!!お待たせしました(?)もうこの映画、結弦ちゃんの映画でしょ。(暴論)僕はこんな妹が欲しかった。MVPは結弦ちゃんに決定です。どうぞよろしくお願いします。

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何卒よろしくお願いいたします~~~~~~(?)

結弦ちゃんの何がそんなに良かったのか考えてみたのですが、まず将也に「なつく」感じが良かったのだと思います。「親しくなる」でも「好意を持つ」でもなく、なつくんですよね。その距離感が年相応でまず可愛いのと、それでいて彼女は「自分がしっかりしなきゃ」って常に思ってるんですよね。でも当然、もろくて壊れやすい。

将也はそういうとこをちゃんと支えてあげるし、結弦は結弦で、将也のダメな部分をフォローしてくれてる。そのちぐはぐなコンビ感もいい。本作のベストキャラクターは結弦ちゃんだと思います。

あとはマリアね。常に「にっこーーーー」ってしてるの癒やされるね。小動物か。

 

てなわけで、

日本アニメーション映画立て続けにビッグな作品がきてクラクラしております。

是非、劇場でご覧いただきたいと思いました。

 

おわり。