ご無沙汰してました。
「この世界の片隅に」公開日に、こっちを観てきました!(なんでやねん)
最高でございました~~~~~~~。
起伏のない物語から、とてつもない感慨。
つまりは、リチャード・リンクレイター監督作品ということですけれども。
主人公ジェイクは絵に描いたようなリア充好青年で、野球推薦で大学に入り、物語は新学期が始まる三日前から始まります。この三日間、彼はチームメイトかつルームメイトの仲間たちとバカなことを言いながら酒を飲み、遊び、女を抱いて、寝て、昼に起きたらまたバカなことをしてるんです。そして新学期が始まったところで、この映画は幕を下ろすのです。
野球と女のことしか考えていない野郎どもが、野球と女のことばかり話す映画。
これだけ聞いたらとんだクソ映画なのですが、この筋書きで「良かった!!!!」と掛け値なしで言い切れる映画になっているのです。リチャード・リンクレイター監督の作風は一貫していますね。
かなり少数派の意見でしょうが、僕は「6才のボクが、大人になるまで。」よりも本作が好きになってしまいました。取り留めのないシーンが映り続けているだけで、鑑賞後のこの感慨は一体なんでしょうか。少し考えてみました。
劇場内ニッコニコ。気のいい友達ができた気分。
感慨の理由は、まず登場人物の魅力にあると思います。というか、端的に言えば観てるうちにどんどん画面の向こうのアイツらを大好きになっちゃうんですよ。
アイツら、めっちゃ楽しそうだし、一人ひとりが個性豊かで賑やかだし、全力で青春を、ひいては人生を謳歌してるんですよ。アイツらが全力でバカやって笑ってるのを観て、僕らもバカみたいに笑っちゃって、それがすっごい楽しいんですよ。画面に向かって「楽しいーーーー!!!」って言いたくなるくらい楽しくて楽しくて、気づいたらアイツらが僕らの親友になっていく。
こいつら超楽しそうだから、僕らも超幸せになってくるんです。(単純)
僕は大学を卒業してから社会人経験も3年を超え、良くも悪くも大人に馴染んでしまったので、これは二度と味わえない体験なんですよね。作中の彼らを通じてそれを享受できたような気がします。とても得した気分です。男子校(男子寮)ノリ、懐かしいなあ。
「鑑賞後に振り返りたくなるシーンの無限詰め合わせ。
そしてもう一つ、本作の圧倒的魅力は、「あのシーンめっちゃ良かったよねーーー」と語りたくなるシーンが無限にあるということだと思います。本当にもの凄い量ですよ。無限に振り返りたくなりますよ。すごいですよ!!!!(語彙力よ。)個人的にはシンゴジラくらい、あれこれ振り返りたくなりました。
「自分のちんこは並サイズだ」と謙虚さをアピールする女の口説き方とか、「彼女が妊娠したって言うんだ。生理が来ないって。」「何日?」「一日。」「いやいやいや…」というくだりとか、ビリヤードのお助け棒を使う行為にブチ切れるシーンとか(あの棒に向かって「何だこれは!…なんだこれは!?」と言い続けてるところが最高。)、塗装屋さんのフリしてスカウトに来てる人のくだりとか、「あ、どうも、サソリ座です。」という最高にイラっとくる茶々入れとか、もう本当に思い返すと枚挙にいとまがないですね。もう2時間ずっとニヤニヤ、ニコニコ、アハハハ、クスクス、いろんなバリエーションで笑ってしまいました。
遊びにも全力な彼らが、僕らよりよっぽど「生きている」感じがするんだなあ。
中でも最高なのは冒頭のドライブシーンで、良すぎ帝国がまたもや建国されてしまいました。(要するに最上級に褒めてるってことです。)
もうねーーーこの映画、是非、気の置けない親友と一緒に観てください。そして帰りにファーストフード店とかに寄ろう。そして無限に語るといい!!!あのシーンや、あのシーンや、あのシーンについても、語るといい!!!(恋人ではなく、悪友と行こうな!)ちなみに僕は残念ながら一人で観に行ったので、一人で「良かった…良かった…」とブツブツ呟きながら帰路に着きました。くそーーー!!
ドライブシーンがYoutubeに上がってたので、これだけでも是非観てくれ頼む~~。
おわり