映画おじさんの絶品クリームシチュー

謎テンションで新作映画の感想を書きます。

ベイビードライバー 感想

 いやーーーーーこんなの面白くないわけないでしょ。ずっと楽しみにしてました。

最近ずっと別の趣味が忙しくて全然映画行けてなかったのですが、なんとか合間を縫って、ようやく行ってきました。公開から半月過ぎてしまっているけど!!!

結論から言って良かったです。歪なバランスで戸惑ったけれど、最後にはそれも含めて憎めなくなるバカ映画!

 

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本記事のネタバレ:ネタバレします。お気をつけてください。

f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain バカ映画の皮をかぶったシリアス映画???

本作、まずは予告をご覧ください。

 さて、「音楽を聴きながら運転すると覚醒する悪の運び屋の話」という前情報から、私は当初、ただただ主人公が暴れるバカ映画を想定していました。曲のリズムに合わせて人を轢き殺すような不謹慎映像を、爆笑しながら気持ちよく見る感じの映画かな・・・と。(ひどすぎる。)

そしたら物語の割りと早い段階で想定外の事実を知ります。なんと彼は実のところ運転を自ら望んでいるわけではなく、脅迫されて運転してるということが分かってくるのです。(しかも耳が聴こえない老人との二人暮らしという設定もまた、同情を誘う!)

そんな、彼が背負ってる闇を序盤に見せられるもんだから、こちらとしても映画の見方を変えざるを得えません。「バカ映画最高!!!」という気分では無くなるわけです。

そして物語は「愛する彼女まで、闇の世界に巻き込んでしまうのか???」という更に深刻な方向に進んでいくもんで、こちらは当初の大はしゃぎなテンションから一転して、胸を締め付けらる思いにさえなってきます。

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二人の関係が愛しすぎて、彼の「悪に手を染めざるをえない環境」に胸が苦しくなる。

「やめて!彼女だけは関わらないであげて!見逃してあげてーー!彼女は関係ないのよーーーー!!!」と、中盤はずっと泣きそうになりながらハラハラしておりました。
特に、彼女が勤めてるダイナーで仲間内の小競り合いが始まりそうになるあのシーン、最悪でしたね~~~~。(褒めてます。)

あの嫌~~~~な空気がずっと続く感じ。店の中で大きな音で拍手するあの嫌な感じ!!!「頼む~~~そこで暴れないでくれ~~~」ってね!最高!

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ジェイミー・フォックス怖すぎでしょ!アニーで演じた優しいおじさんとはまるで別人。

 

f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain 否、シリアス映画の皮をかぶったバカ映画!!!!!

しかし。しかしですよ。終盤で始まる逃走劇シークエンスになってくると、主人公が悪に手を染めるその瞬間をまざまざと目の当たりにしても尚、むしろ今度は彼女が進んで主人公に加担するんですよ。彼女のサポートの手厚いこと、もはやルパンに対する次元のごとし。もうそれ、積極的に片棒担いでますやん!というね。
更に主人公は主人公で、(正当防衛とはいえども)最後の方には超えてはいけない最後のラインも豪快に踏み越えまくるので、「脅されて悪の世界に縛られるお前を同情してたさっきまでの俺の気持ち、返せよ!!!」って感じなんですよね。笑
お前も最初から悪サイドのサイコパスだし、彼女もサイコパスでしょ。という。笑
 

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もう彼女の前で銃を構えるのも厭わない。彼女もノリノリ。最高。笑


ということで、この映画はバカ映画の皮を被ったシリアス映画の皮を更に被った、バカ映画です。(どーーーーん
物語のツッコミどころを指摘するとキリがなく、先述した「恋は盲目じゃ済まないだろ!」という彼女の行動全般を皮切りに、組織のボスであるドクの行動も「お前今までずっと主人公を脅してきたのに、急に自己犠牲まで払って守るのかよ!」と思うし、「家まで襲っておいて、ジョーじいさんは本当に無傷かよ!」、「っていうかお前ら主人公の言い分の真偽を追求するために随分と手間をかけてくれるな!」、「そもそもお前ら、実は結構物分りがいいな!!」、「なんでその絶好タイミングですぐに殺さないんだよ!」、「そりゃそれだけうかうか呑気にしてたら自分が反撃されるわ!」、「車を奪われたおばさん、カバンを返してもらっただけで弁護側に回ってくれるのかよ!」・・・などなど、枚挙にいとまがありません。

でも、いいのです。これでいいのです。なぜか?

そもそも僕はそういう映画を観に来てたのだから。(どーーーーん

もうねーーー、この主人公に対するご都合主義的展開のオンパレード、最高だよね。いいんだよ楽しければ、気持ちよければいいんだよ。じゃあ何だったんだよ、中盤のシリアス展開は!!!って言いたくなるけど!!!!

まるで、ノリの良い奴だと思って友だちになろうと近づいたら実は意外と堅物で、「なんだ、つまんないの…」と思っていたら、やっぱりそいつがノリの良い奴だったみたいな映画ですね。(例え話を持ち出して余計にわかりづらくなる典型的な例ですねーーーー忘れてくださーーーーい!)

 

f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain 雑多に褒めようのコーナー。

 わーわー言ってるけど、結局のところ褒めてます。「中盤のシリアスは何だったのか」とは思うけど、今思えばその歪さも含めて愛しいなと、そう思いますね。なんせ最初から最後までずっと楽しんでたもん。
特に、これはいわゆる「冒頭で早速五億点モノ」でして。曲に合わせて魅せつけられる彼の運転テクニックに、「そう!こういうのを期待して観にきたんだよ!!!」と、初っ端からガン上がりです。
まあそこからシリアス展開が挟まりつつも、彼のドライブ逃走劇は随所で見られる構成になってるから飽きないし、生活音から環境音の全てに至るまでが楽曲とシンクロしているシーンの数々は圧巻。こういう作品こそ大音響の映画で観るのが最高だと思いますよ。

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あとやっぱりヒロインが可愛いですね。シンデレラの主演の子らしいですね。言われてみればそうですね。(適当すぎ) そして主人公ベイビーは何を隠そう、あの超名作、「きっと、星のせいじゃない。」でオーガスタスを演じたアンセル・エルゴード!FOOOOOOO!!!最高~~~~~~!!!!!

あとやっぱりドクの声を盗撮して自宅でサンプリングして曲を作るシーンとか最高ですね。映画を観終えてすぐ、帰路であの曲買ってしまいました。「Was he slow??」もう爆笑ですよ。 そしてラストのラスト、なんて美しい幕引きなんだ!!!いや、そういう映画だったか???いや、もうそんなことどうでもいいわ!最高!!!


うーーーーーん、脈絡がないぞ~~~~?????

もうとにかくね、絶対に「今」観に行ったほうがいいですぞ。こんなの家の小さい画面で観たら後悔しますぞ~~~~~。

 

おわり。