映画おじさんの絶品クリームシチュー

謎テンションで新作映画の感想を書きます。

全員死刑 感想

お久しぶりです。「全員死刑」を今夜観てきました。

 

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本記事のネタバレ:細かな点には触れてます。

早いもので、2016年末で半凍結宣言をしてから1年が経とうとしています。更新頻度は激減しましたが映画の趣味は続いています。

さて今日は、「全員死刑」を観て思ったことを書きます。「感想」ではない気がします。感想というより「思ったこと」です。

 

f:id:ma2baga2:20161008212650p:plain 胸クソ映画はエンターテイメント足り得るか。

公式や予告編は本作を「狂悪"エンターテイメント"」という宣伝文句で推していますが、エンターテイメントではないだらぁ!?と思いました。(語尾は気にしないでください)

そもそもエンターテイメントって言葉自体がぼんやりしているけど、だいたい「僕らを楽しませてくれるもの」的な意味ですよね。ではこの映画が僕を楽しませてくれたかというと、楽しくは無かったんですよね。

例えばホラー映画というジャンルはハラハラドキドキの恐怖がそのままエンターテイメントとして還元されています。だから「あーーーめっちゃ怖かった!!!」という感想は「あーーーめっちゃ楽しかった!」と同義だと思います。対して、本作「全員死刑」はとっても胸クソ悪い映画なわけですが、では「あーーーめっちゃ胸クソ悪かった!!!」という感想は果たして「あーーーめっちゃ楽しかった!」と同義足り得るのか。これが解せないポイントです。

 

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こうしたことから、「恐怖を体験したいために人々がホラー映画を鑑賞することと同じく、胸クソ悪さを体験したい人々にしか本作を鑑賞する資格が与えられないのではないか?」「そして私はその資格を保持していないため、本作をエンターテイメントとして咀嚼できなかったのではないか?」 といった仮説が浮上しました。

もしもこの仮説が正しければ、この映画を私が酷評するのは筋違いになります。それはまるで、自らホラー映画を観ておきながら「めっちゃ怖かったんだけど!最悪!(怒)」と苦情を言うモンスタークレーマーのような所業です。映画が悪いのではなく映画の趣旨を理解していない私が悪いことになってしまいます。

 

・・・とは言ったものの、一般的に人というのは、純度の高い胸クソ悪さを享受したくなるものなのでしょうか。ハラハラドキドキの恐怖感がコンテンツになるのはまだ理解の範疇にありますが、胸クソ悪さは極力味わわずに生きていくに越したことはないのではなかろうか??? と思います。

しかも、(比較対象として不適切だとは思うけど)、胸クソ悪い気持ちになる映画といえば「ノクターナル・アニマルズ」というトムフォード監督作を先日観まして、あれもかなり胸クソ悪くて仕方がなかったけれども、あの作品は最高だったなあ。うん。

 

だからやっぱり単に胸クソ悪いだけじゃダメで、プラスアルファがあってこそ成立するジャンルなのかもしれないなあ。だとしたら、やっぱこの映画は僕的にはあかんやつですね。例えば葛城事件なんかは「一歩間違えれば自分もそっち側の人間足り得るのではないか?」など思考を促されるような側面もありましたが、本作は現実味も無ければ共感も無いので、特に思うところもないまま終わってしまいました。(事実を元にしてるという点は戦慄しますけれども。) 

 

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それにしても本作は殺害シーンが大変悪趣味でして、目を逸らしたくなるような映像も多数登場しました。特に殺し方が日用品を用いた絞殺や刺殺なもんで、即死には至らなくて余計に悪趣味!!

私は「ちょっとタンマ。無理、観たくない、っていうか吐きそう。」という気持ちで観ていたのですが、当然ながら席を立つことも再生を一時停止することもできません。奇しくも本作が映画館という空間がもたらす没入感の凄まじさを再認識させてくれました。

 

 

私は正直、タマフルのムービーウォッチメンで来週の課題映画に選ばれたこと等がなければ劇場へ足を運びさえしなかったであろう作品だと思います。そしてそれならそれで良かったとも思います。。。

まあ、「退屈」とは対極の位置にいる映画なので、つまらなくはなかったということになるんですかね~(適当)これだけ不快な気持ちになったのだから監督的にはしてやったりなのかもしれません。ついでに蛇足ですが、監督は僕と同年代らしく、「お前は本当にこの題材で処女作を撮りたかったんかい」と問い質したくなるところです。

 

なんか久々に記事を書いてみたら、読みにくい上に面白みも無いヘタクソな記事しかかけなくなってることに凹んだので、さっさと寝ようと思います。2017年映画ランキングだけはやろうと思いますので、半月後くらいにまたお会いしましょう。

 

おわり。

 

追記:この記事書いてから、たまむすびの町山智浩さんの評を聴きました。彼の評を聞いて初めて気づきましたが、本作に「エンターテイメント」を見いだす条件は、彼らの振る舞いの馬鹿らしさを笑い飛ばせることだったんですね。。。僕には、この映画で笑うことは無理でした。ひたすら不快感が勝ち続けていたので。